今回はちょこっとしんみり・・・
スザクとリヴァルとシャーリー。






「そういえば、スザク君ってどうしてこの学校に来たの?」
「え?」
「あっ、別に来たのが悪いとかじゃなくてね!私はスザク君に会えて嬉しいけど!ただ・・・純粋にスザク君って、なんかこう、こういう学校を選びそうにない人だなって思ったから・・・」
「そう?」
「そうそう!」
いつの間にかやって来ていたリヴァルが僕の肩に手を乗せながら話しかけてくる。
「リヴァル・・・」
「うちって中高一貫のエリート校だろ?だからお前みたいに高校からの、それも編入ってやつは、珍しいを通りこして初めてだぞ」
「そうなの?」
「そうなのって・・・もしかしてスザク君、知らないでここ受けたの?」
「うん、全然。っていうかそんなに珍しいの?」
「珍しいっていうか・・・」
「めちゃくちゃ難関な編入試験があるんだよ。お前、頭が特別良いってわけじゃないだろ?だから俺もどうやったのかなぁって疑問だったんだけど・・・もしかしなくても試験、受けてない?」
「うん・・・」
「本当に!?どうして!?」
「いきなりここに入れって言われて・・・」
「はぁ?誰に・・・」
「・・・内緒」
「・・・まぁ、試験も受けさせずにここに入れさせるなんて、よっぽどのコネがあるか大貴族だな。お前どうやってそんな奴と知り合ったんだよ?」
「どうやってって・・・」


言われて、あの日のことを思い出す。
雨が降っていたあの日・・・
あの日が僕の人生の別れ道だった。




「・・・・・・・・・拾われたんだよ」
「えっ!」
「・・・そりゃまた。ふぅん。ま、俺はお前みたいのがいてくれて嬉しいけどね」
「そう?」
「そうそう!なんたってあのルルーシュのストッパーになってくれる」
「あはは、そういう理由か」
「んもぅ!それはリヴァルがいつも下らないこと言ってルルーシュを怒らせるからでしょ!」
「あ〜はいはい、俺が悪うござんした。シャーリーのルルーシュ贔屓には勝てません」
「リーヴァールー・・・」
「うわっ!ちょ、タンマ!」
「問答無用!」


そう言ってリヴァルとシャーリーの追っかけっこが始まる。
戯れるような声が気持ち良い・・・


「くすくす・・・リヴァル」
「ん?」
「ありがとう」
「・・・どういたしまして?」


そう言ってリヴァルはニヤリと笑った。




この学校に来れて良かった・・・
本当にそう思う。



+++

モラトリアムはあと少し

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