ピザあれだけ食べれば、そりゃねぇ・・・?
日常(4)のすぐ後です。






「意外と呆気なかったな」
「だからさっさとしろと言ったんだ・・・」





「そんなことを言ってお前、さてはピザを独り占めするつもりだな?私は知っているのだぞ。この後ここにピザが来ることを!」
「何が知ってるだ。お前が勝手に注文したんだろう。毎日毎日よくもまぁ、いい加減二の腕が悲惨なことになってるんじゃないか?」
「・・・私の二の腕はまだまだ現役だ・・・もやしっ子のお前にどうこう言われる筋合いはない」
「なんだ、嫉妬か?仕方ないじゃないか、生れつき太らない体質なんだから。だからどっかの誰かさんのように毎日恐る恐る体重計に乗る必要はないし、この前まで履けていたジーンズが何故か小さくなっていて困ることもない」
「貴様・・・」
「自業自得だな。そもそもお前がいつも馬鹿みたいに食っているピザの金だって誰が払っていると思っているんだ」
「はっ、お前以外に誰がいる。ついにボケたのか?ずいぶん早かったじゃないか。お前から頭を取ったらいったい何が残るんだろうな?あぁ、そういえば外見だけは特1級品だったか。母親に感謝しておけよ?その顔のお陰でこれからの食いぶち分を稼げるかもしれないぞ?安心しろ、お前ならすぐに売れっ子になれるさ、ルルちゃん?」
「・・・・・・」
「なんだ、都合が悪くなるとだんまりか?これだからチェリーボーイは。やはり稼ぎにいったらどうだ?童貞は無理でも処女喪失の相手なら選り取り見取りだぞ?ルルちゃん」



「・・・ふ、言いたいことはそれだけか?」
「なに・・・?」
「これが何だか分かるか?」
「そ、それは!」

「そうだ!我が家の生命線、ライフカード!じゃなくてクレジットカード!我が家に現金など無いからな。これが使えなくなればどういうことになるか・・・!」

「やめろ!分かっているのか?!自分のやっていることが!お前は私に勝ったつもりかもしれない。だがそれは同時に諸刃の剣でもあるのだぞ?お前の明日からの生活はどうする!?」
「衣食住費なら別口から来ているから問題はないし、これで買うのはせいぜい趣味雑用品!手芸品を買えなくなることは痛いが、この先も未来永劫お前からピザ代と称して財産を搾取され続けるくらいなら俺はこの道を選ぶ!!」
「馬鹿な・・・!!お前はっ、お前というやつはっ、そんなにもピザを、」


「あの・・・」


「うるさい!!今はお前に構っている暇などない!」
「スザク!今は取り込み中だ!後にしろ!!」




「・・・ピザ、きたみたいだよ?」



「「・・・・・・え?」」




右に首を傾げて、


「そっちね」


・・・・・・左を向かされた。



あぁ、赤い、黒い・・・香ばしい・・・



「「あれ?」」





「サイン、お願いできますか?」


「あ、はい・・・・・・と、ペン、」
「どうぞ」
「・・・どうも」


サラサラサラ・・・


「ありがとうございます。代金よろしいですか?」
「・・・・・・どうぞ」
手に持っていたカードを渡す。




「ありがとうございました!」


好青年はスマイル0円。実にいい笑顔。





「さて、と・・・次はこの状況を説明してくれると嬉しいかな」



スマイル0円。

好青年・・・?

だが実にいい笑顔。





「「・・・・・・あ」」





+++

君のベッドの上にシャツ1枚の女の子?有り得ないよ!

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