22話後。
何故かユフィが生きていて
ルルーシュやスザクと一緒に
クラブハウスです。





ルル編

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特区での地獄絵図のような中から無事ユフィを見つけ出した俺は
後から来たスザクと合流し、とにかく学園に向かった。
何故かスザクにゼロバレしており、あまつさえノーリアクションだったが
この際、細かいことは気にしないことにする。


しかし凄い惨劇だった。
ギアスは使い方を間違えると本当に恐ろしい。
一番恐ろしかったのはユフィだったが、
そこは俺が言えたことじゃないので何も言わない。
ユフィもどうやら一通り日本人を殺してすっきりしたのかすっかり元通りだ。
時々ギアスの後遺症なのかスザクの命を狙っているようにも見えるが
それもいずれ治まるだろう。


あぁ・・・やっと学園だ。疲れた。まずは風呂だな。
そういえば、皇女殿下をあんな質素な風呂に入れても良いのだろうか。
しかしそのままにしておくわけにもいかない。
何しろ3人とも血まみれだ。
ここに来るまでによく通報されなかったものだ。
やはりこれもスザク効果なのだろうか。


今思えばここに来るまでは常にスザクの誘導だったな。
「そっちはダメだ。ルルを狙う匂いがする」だとか、
「あいつらもルル狙いか」だとか、
「どいつもこいつもルルばかり狙いやがって」だとかぶつぶつ呟いていたが、
あれが敵を察知していたが故の反応だとしたら。
クルルギスザク。お前は化け物か。


いや、感謝せねばなるまい。
こうして敵に捕まることなく無事に帰ってこれたのもすべてはあいつのお陰だ。
強いて言えば、ルル狙いなのではなくゼロ狙いなのではないかと思うが・・・
いや、あいつの思う通りにやらせてやろう。
もしかしたら、まだ俺がゼロだということが受け入れられていないのかもしれないな。
あいつは優しいやつだから。(無関係)


おっと、風呂が沸いたようだ。
ユフィから先にと思ったがどうやら後でいいらしい。
遠慮してるのかもしれないな。
皇女とはいえ、あいつは昔から優しいやつだったから。(勘違い)
なので仕方がなく先にスザクに風呂を勧めたが、
あいつもどうやら後がいいらしい。


なんてことだ。
客を放っておいて、家主が先に風呂に入るだなんて。
そんなことは俺のプライドが許さない。
なんとしてもあいつらを先に入れさせなければ。
だが生来の頑固さが災いして3人ともなかなか譲らない。
このまま膠着状態が続くのかと思いきや、
スザクがとんでもない提案をしてきた。


なんと3人で風呂に入らないかと言うのだ。


馬鹿な!3人だと?どういうつもりだスザク。お前、仮にも騎士だろう。
主と風呂に入る騎士がどこにいるというのだ。しかも異性だ。
ユフィだってそんなことを認めるはずが・・・

なんだと?ユフィ、お前本気なのか?






まさか了承するなんて・・・

もしや俺の認識が間違っているとでもいうのか?・・・そうか。
もしかしたら皇族は見られることに慣れているから存外気にならないのかもしれないな・・・
すっかり市井に染まってしまった俺にはなかなか理解し難い感覚だが。



しかし二人とも嬉しそうだな。
お前達そんなに風呂が好きだったのか?
そうか、綺麗好きなのは良いことだな。


しかしお前達、いささか潔過ぎはしないか?
俺はまだ上着も脱いでいないのに、2人は既に全裸だ。


しかも、どうしたことだろう。
じっとこちらを見てくるではないか。
なんだ、何か俺についているのか?それとも俺に何か言いたいことでも・・・
そうか・・・分かった。みなまで言うな。





俺が邪魔なのだな?





やはり3人で風呂は狭かろう。
俺は後でいいから2人でゆっくりしてくるといい。


そう言って浴室を出ると後ろから何やら凄まじい歓声が聞こえてきた。


やはり2人で入りたかったのだろう。
少し寂しい気もするが、仲が良いのは素晴らしいことだ。
良いことをした。


とりあえず2人が出てくるまでにタオルや服を用意しておいてやろう。





あぁ、平和って素晴らしい。





END

お馬鹿さんルルのお話。

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